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株式会社ワイビーエム

2019/10/28

地下と水の技術明日の美しい地球環境づくりに貢献する。

 機械製造業と聞いて皆さんはどんなイメージを思い浮かべるであうか。煙突から流れる黒い煙、排水溝から溢れる汚水をイメージする人はもはやいないだろう。ワイビーエムはものづくりを通して美しい地球環境づくりに貢献している。

しなもんに魂ばこめろ

株式会社ワイビーエム

  「しなもんに魂ばいれろ」 。しなもん、とは製品という意味である。ワイビーエムの従業員は 、全員がこの言葉を胸に刻み今日も世界中にその価値を提供している。 佐賀県唐津市に2つの工場を構える株式会社ワイビーエム。
昭和21年(1946年)に創業して以来その優れた技術力と開発力で数多くの機械を製造、販売している。
さらに1996年の創業50周年に「ワイビーエムは地下と水の技術で明日の美しい地球環境づくりに貢献します」という経営方針を掲げ、低騒音・小型軽量化・省人化・省力化・スピード化・コンピュータ化・そして安全を目指して研究開発を推進している。 独自の水処理技術を獲得したワイビーエムの製品は工事現場における排水処理、食品工場等排水設備の電力量削減から、有明海のような内海域の赤潮(貧酸素)対策まで対応できる。
そんなワイビーエムの明日の美しい地球環境づくりに貢献するための2本の柱が、ウルトラファインバブルの技術と、地中熱利用冷暖房システムである。

ヒントは失敗の中にあった

株式会社ワイビーエム

 ワイビーエムが誇る水と地下の技術。そのなかで水の技術で環境への効果が期待されているのがUFB(ウルトラファインバブル)の技術である。UFBとは肉眼で確認できないほどの普段目にする気泡より遥かに小さい気泡であり、水中に長期間残存するという特徴がある。 ワイビーエムがウルトラファインバブルに目を付けたのには理由がある。 高圧ジェットグラウトポンプの開発を行っていた際にどうしてもポンプ内部の金属部分が破損してしまうということがあった。原因を調べてみると、先端部分付近でキャビテーションという現象が発生していた。キャビテーションとは圧力差によって気泡が発生し破裂する現象であり、そのエネルギーによって破損していた事が明らかになった。
この気づきからそれだけのエネルギーを他のことに活用できないかということでファインバブルの研究が始まった。 UFBは前述したような特徴から気体溶解効果や気体封入効果があるため、従来使用していた薬品や化学物質が不要になる可能性もあり、環境配慮面の効果も期待されている。

天然のエアコンがあるらしい

株式会社ワイビーエム

どこを探しても天然の家電など見つかるわけがないとおっしゃる方ばかりだろう。 しかし、常におよそ16℃を保ち続けている空間が現実に存在する。いや、空間と言うよりは地中なのだが、地中は夏は冷たく、冬は暖かく感じるのだ。その地中熱を空調へ利用する技術でワイビーエムは美しい地球環境づくりに貢献している。
地中熱利用冷暖房システムを利用することにより、従来の冷暖房に比べて電気代を30%削減できるだけでは無い。室外機を地中に入れるため、近年問題になっているヒートアイランド現象の抑制にも繋がる。ヒートアイランド現象とは、都市部の気温が郊外に比べ高くなる現象のことであり、都市部の多量な人工排熱等が原因である。ワイビーエムでも既に工場や事務所の空調として利用されており、次世代のエアコンシステムとして注目を集めている。東京スカイツリーにも同様のシステムが用いられているそうだ。今後の更なる普及が期待できる。

明日の地球のために

株式会社ワイビーエム

 ワイビーエムの環境に対する取り組みの2本の柱は次世代のエアコンシステムとファインバブルの活用であるが、他にも取り組んでいることがある。それが、地熱発電所の生産井のメンテナンスだ。九州電力八丁原発電所と鹿児島山川発電所の2箇所のメンテナンスを行っている。地熱発電のために地中に2000メートル程の穴があり、それを生産井と呼ぶのだがそのメンテナンスをワイビーエムが担っている。
 そもそも地熱発電所は、地下水がマグマであっためられ、水蒸気溜りが出来ている空間の上に発電所がつくられる。水蒸気が循環するのだが、どうしても経年により井戸の周りに不純物が付着するなどする。その対処として井戸を掘り直したり、削ったり、途中で軌道を変更して掘り直すということをする。地熱発電のデメリットとして、前述したような水蒸気溜りが国定公園の下にあるということが多く、出力があまりないということがある。八丁原発電所の発電量は5万5千kWで一般的な原子力発電所の発電量は100万kWであり、約20倍と大きな差がある。エネルギー問題は世界共通の問題でありその解決はまさに明日の美しい地球環境づくりと言えるだろう。

サガストEyes 「ものづくりの魅力に迫る」

株式会社ワイビーエム

 取材に応じてくださった論手直樹さん、川添龍仁さんに、ものづくりの魅力を語っていただいた。御二方が口を揃えたものづくりの魅力が、「自分たちで考えたものが形になり活躍する」と言う点だった。ワイビーエムがつくった機械は私たちが普段使っているものに深く関わっている。そのひとつが有明海沿岸道路だ。地盤関連の機械にワイビーエムのものが使われているのだ。川添さんは車を運転している際に自社の機械を見つけ、「お、今日も頑張っとるね」と思ったそうだ。工場見学も川添さんが案内して下さったのだが、その際にも非常に楽しそうにものづくりの魅力を語って下さった。原寸大のプラモデルをつくるような感じだそうだ。小学生の頃の私に通じるものがある。あの頃の私はレゴブロックに夢中で、船や車、飛行機などが完成しそれを実際に(手で掴んでだが)動かしている時が何よりも好きだった。ものをつくるということには確かに変え難い魅力があるようだ。株式会社ワイビーエムはこれからも大手には出来ない作り方で、お客様の満足と信頼にお応えするため、創業の精神を守り続けもの造りに邁進していく。

取材後記 学びを得る

株式会社ワイビーエム

私は「サガスト!」を、通して「見えないところに目を向ける」という考え方を学んだ。 これまで私は物事について表面程度にしか目を向けていなかった。本が好きでよく買うのだが、今までは著者や出版社にしか注目していなかった。しかし、今回の企画を終えて始めてそれ以外の関わった人にも意識が向くようになった。小説の編集者、印刷機をつくった人、書店の販売員などがそうだ。日常には自分の知らないことで溢れかえっているのだと、初めてはっきりと認識した。今後は普段から使っているものについても考えを巡らせてより広く深い学びを得ていきたい。

会社概要

株式会社ワイビーエム
地下と水の技術で明日の美しい地球環境づくりに貢献する

 株式会社ワイビーエムは、1946年4月に創業者吉田力之助により、吉田鉄工所として唐津市に創業。土壌地下水汚染調査から、浄化機器や鉱山調査用機器の製造販売、 エネルギー開発関連機器や地下開発機器の製造販売、水質浄化・水処理システム・環境関連機器・魚介類養殖装置の製造販売など、土地や地盤に関することを網羅した事業を展開する。また、軟弱地盤における住宅や商業施設、道路などの耐震化のための地盤改良機や高圧ジェットポンプの製造販売・コンサルティングにも多くの実績がある。この地盤改良機や高圧ポンプ、水井戸掘削機や資源調査用の掘削機などは東南アジア、東アジア、北米、南米、ヨーロッパなどへも輸出している。

【受賞歴等】

・第33回 中堅・中小企業新機械開発賞、機械振興協会会長賞受賞  (噴流ボックスを使用した水質浄化装置の開発)
・平成19年度九州地方発明表彰で 特許庁長官奨励賞をはじめ3賞受賞
・第1回さがさいこう企業表彰受賞
・第50回グッドカンパニー大賞特別賞受賞
・地域未来牽引企業選定(経済産業省)

事業者名 株式会社ワイビーエム
代表者 代表取締役 吉田 力雄
電話番号 0955-77-1121
本社所在地

佐賀県唐津市原1534

ホームページ

http://www.ybm.jp/

株式会社サロンモード

2019/10/01

株式会社サロンモードの軌跡と現在

 創業70周年を迎えた株式会社サロンモード。戦後間もない時期から佐賀に根付きおしゃれを先導してきた。アート×ファッションをテーマに新たな展開をみせる、その舞台裏にフォーカスをする。

サロンモードの創業

 「モードファッショングループ」として佐賀県内に18店舗のレディスファッション販売店を展開している株式会社サロンモード。県内に集中展開することで丁寧な店づくり・人材育成を実現している。

 同社の始まりは、戦後復興期の1949年、佐賀県鹿島市で東島道子さんが広さ6畳の店舗で始めた小さな洋品店だ。当時ランプが生活必需品であったが、よく燃えない質が悪い灯芯が出回っていたため、古い肌着の綿を織り込んで販売したところ好評だった。

 また、まだ女性の社会進出が一般的ではなかった時期から、地域の女性たちへお洒落の楽しさを発信すべく、実家である日本料理店の客間でファッションショーを開催するなど、時代に先駆けた取り組みで鹿島のまちを活気づけた。本質を追求し、まちの活性化をリードしていく企業精神は現在も受け継がれている。

日常の中にアートを

 道子さんの孫で現在専務取締役を務める山口賢人さん。各店舗のマネジメントや海外への買い付けなど、国内外を飛び回る毎日を送る傍ら、WEBマガジン「SAGARICH」の編集長として地域活性にも精力的に取り組む。鹿島市の祐徳稲荷神社における「令和カウントダウン」は佐賀に縁のある書家や演奏家とともに新しい時代の幕開けをプロデュースし、約1万人が詰めかけ全国からも注目された。

 また、2019年8月にイオンモール佐賀大和店を美術館に衣替えする企画を実施。「枠にとらわれない美術館」をテーマに、高尚なイメージを持たれがちの美術の敷居を下げ、日常の中にアートを織り込むことを試みた。

 「日本ではどうしても、服は服屋、カフェはカフェ。それぞれのテリトリーが区分けされて役割分担されているが海外は違う。ショッピングカートがこの美術館エリアにあったり、買い物袋を提げたまま画を眺めたり、当たり前の生活の中にアートを存在させたかったんです」と笑顔を見せる。

アーティストが活躍しやすい環境づくり

 山口さんが、アートに関心を向けるようになったのはごく最近のことだ。ターニングポイントになったのは、ベネツィアで出会ったある作品だった。有名な作家の作品ではなかったが、その場で2時間も動けなくなってしまうほどの衝撃を受け、それ以来アートの持つ力や日本と海外のアートに対する価値観の違いなどについて考えることが増えたという。

 ヨーロッパは、街のあちこちにアトリエがあり、思い思いに作品づくり精を出す。カフェには様々な画が掛かり、販売されている。美術館はコミュニティの場としてにぎわっている。ヨーロッパの人々にとってアートは生活の一部だ。様々なアートにふれ、子ども達は日ごろから豊かな想像力や表現力を身に着ける。

 アート作品の売買がまだ一般的とは言いにくい日本においては、作家たちもまだ表立った活動がしにくい現状がある。

 「実業家である自分たちがビジネスとして成り立つ仕組みを考えてアーティストがもっと作品を世に出しやすい環境を整えていかないといけないと思う」。

 作家たちがもっとのびのびと作品づくりに打ち込めるように、これからも尽力していくつもりだ。

哲学や文化を提案する仕事

 自社のことを「洋服屋ではなく、エンターテインメントカンパニーと思っている」と山口さん。ファッションは個性を表すひとつの手段であり、相手に与える印象を変えることができる。このことを佐賀の人にもっと分かってほしいと語る。既成の服を販売するだけでなく、年に2回スーツオーダー会を実施するのはそうした理由もあるのだ。まるで、普通の人でも特殊なスーツを着るとスーパーマンになれるように、自分のからだに合わせて仕立てられた世界に一着のスーツは、”勝負服”のようにスイッチを入れてくれる。ただ服を買うだけなら、自動販売機で十分。接客業は哲学やカルチャーを提案する仕事だ。

 「それまでファッションに興味を持たなかったひとが服を考えることで毎日がすごく楽しくなったと言ってくれることがある。そういう変化がすごく嬉しい」と語る山口さん。

 戦後まもない時期から佐賀のファッションを牽引してきた。生き方の多様化が進む現代、様々な分野とコラボしながら、新たな表現方法を提案していく「エンターテインメント企業」の躍進はまだまだこれからだ。

サガストEyes 「枠にとらわれない美術館」

 イオンモール佐賀大和で開催された「イオン美術館」。令和元年8月10日から8月25日までの16日間、絵画の展示、音楽ライブ、華道の作品展示、プロジェクションマッピングなど、様々なアートが披露され、山口さんはプロデューサーとして指揮を執った。

 メイン会場となったイオンホールの入口ではコーヒーが配られ、心落ち着く音楽流れる中、窓の景色と見間違えてしまう様な絵画を見て時間を過ごすことができる。さらに、華やかな香りで部屋が満され、一般的な美術館にはない、五感に刺激を与える空間となっていた。主催であるイオン佐賀大和の森店長の母親が製作した、ガラスの器を主役とした大判の油絵作品の数々が並ぶ空間は涼やかな印象を与えていた。

 今回の企画は、最初から構想があったわけではなく、同じ志を持つ者同士で意気投合した結果実現したもの。些細なきっかけや出会いなどの点と点が線となり、やがて面となり、事業化していくケースは多々あるという。山口さんが、”佐賀の強みは人だと思う。人と人の距離が近い”と語るように、アイデアがあればまずミニマムサイズで形にすることができる、そのスピードの速さは佐賀の魅力だ。

取材後記  自己肯定感の言葉と強化

 ”あなたがやりたいことは何ですか?”
「趣味、好きなことを突き詰める、トコトン極める、将来の夢と職は同一ではない」インタビュー中の返答で最も印象に残っている一言です。大学へ行っても入学後のビジョンを持たなかったり、同様に就職しても目標を失ったりすると、自己肯定感を高めることはできません。

 初めに書いた「何をしたいのか」とは自己肯定感を高める事の出来る問いです。何をするとは曖昧ですがそこには明確な「進むべき道」や「好ましい姿」が存在します。心を動かすものを極限にまで突き詰める事がこの「自己肯定感」を高めるのだと思いました。山口さん、ありがとうございました。

(西九州大学 健康福祉学部2年 金丸大気)

会社概要

店がブランド、人がブランド

 株式会社サロンモードは、県内に18店舗を構えるアパレルショップ。半径500m程のエリア内や同じショッピングセンターの中に、5店舗ほどを集中させる独自のビジネスモデルを展開し、年齢に沿った品揃え、店舗作りを行なっているため幅広い年齢層に対応した、「家族でショッピングを楽しむ場づくり」を実践している。「店がブランド、人がブランド」の企業理念のもとに、お客様との関係を大切に、長くお付き合いできる関係構築に力をいれている。また、お客様の対応能力の向上や接客経験を積むための人材育成にも力を入れている。

 既製品の販売のみならず、ヨーロッパなどから直接買い付けしたアイテムの販売や、スーツオーダー会などユニークな企画を実施。近年は「アート×ファッション」をテーマとした文化の発信を積極的に行っている。

事業者名 株式会社サロンモード
代表者 山口 健次郎
電話番号 0954-63-2848
本社所在地 佐賀県鹿島市大字高津原中牟田4304-5

ホームページ

http://salonmode.jp/

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