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株式会社九州パール紙工

2017/10/09

お客様の気持ちに最後まで答え続ける
オーダーメイドにしかできない営業を。

日頃から使われているお弁当箱、惣菜や肉などが入っているトレーのほとんどは大手企業が作っている。そんな中、中小企業や個人経営店のお弁当箱もオーダーメイドで作っている会社がある。そこには様々な営業の工夫が隠されていた。

こだわりのオーダーメイドを可能にする連携体制

 株式会社九州パール紙工は、お弁当箱や重箱などに使用される容器・包装資材のメーカーだ。

 持ち味はバリエーションの幅。1日に20種類前後のオーダーメイドの商品を作っており、1年では約1500種類にも及ぶ。容器はPSP(発泡スチロール)や紙を用いて製造され、小ロットから対応。この豊富な引き出しによって、他社が真似できないような商品を創ることができる。

 例えば、紙箱をPSPの箱に組み込むことで汁物に強い容器にするといったアイディアは営業側からお客様に提案したものだ。また、納品時の包装袋の有無や段重ねの方法など、事細かにお客様の要望に合わせている。

 こうしたオーダーメイドの商品開発を可能にするのは、営業スタッフの工夫、そして製造、販売、管理、配送と各チームがそれぞれの仕事に専念できる環境だ。

営業は楽しい!

 九州パール紙工では工程ごとに分かれて作業をすることで1つひとつの仕事に集中でき、自分の仕事に責任をもって作業が出来る環境を作っている。

 営業もまたその仕事の1つだ。ところが、製造や管理、配送は人手不足の世の中でも興味をもって入社してくる若者がいる一方、営業の仕事は若者には人気がない。一般的に、移動や体力的な負荷が大きかったり、見知らぬ人と関わり“上手な”言葉を並べたりするのが大変だというマイナスイメージがある。しかし、九州パール紙工の営業職の方々はいきいきとしていた。

 どうして営業が楽しそうなのか、営業に興味を持たせる工夫とは何か。

 営業本部長の皆良田 吉博さんは、既存の商品を販売したりお客様からの発注を受けることは勿論あるが、お客様と一緒に考え、ゼロイチで創ることも工夫のひとつだと語る。

営業こそ人とのつながりをつくる場

 皆良田さんは学校の先生から薦められ入社。現在は九州各地の営業所を飛び回る毎日だ。

 お客様のニーズを的確に工場に伝えることも営業の仕事だが、お客様の強いこだわりをいかに工場側に依頼するか、特に気を使うところだと話す。一方で、自分が提案したお弁当箱が店頭に並んでいたりお客様から「考えてくれたのが繁盛している」と聞いたりしたときは率直に嬉しい。

 営業を通して外回りをすると、様々な環境や人と出会うことができ、人としての豊かさが増す。また、待っているお客様のため、仮にうまくいかないことがあっても気持ちを切り替える大切さなどを徐々に身につけられる。一般的なイメージとは裏腹に、営業はとても楽しい仕事なのだ。

たかが容器、されど容器

 弁当箱の素材、パッケージひとつで、中身が一気にランクアップしたように見せることができる。

 「ここまでこだわる会社はうちぐらいのもんでしょ!」と皆良田さんは笑う。

 接待用のお弁当やおせち料理、劇場の幕間弁当や贈答用の佐賀牛のパッケージ等々。お客様の思いや背景に寄り添い、主役である弁当の具の魅力を引き出すこの仕事はまさに演出家。それを可能にするのは、他の追随を許さないほどの製品作りの細かなこだわりとラインナップの幅、そしてお客様の要望に熱意をもって対応する仕事人たちだ。

サガストEyes 「皆の気持ちはひとつ」

 1日に20種類もの容器を製造する工場ではスケジュール管理が肝心だ。木目調が特徴的なPSP素材の「ウッド」、熱によって素材を変形させる「融着」、紙素材を折って成形する「紙箱」という大別して3つの工程があるが、各担当者のリーダーが作り方の計画を立てて製造に指示を出している。その細かなスケジュールのもとで各部署は作業を進める。

 発注、仕入れの担当をしている 倉満ももさんは、倉庫の許容を考慮しながら発注するのが難しいが、取引先との交渉がすんなりといった時にやりがいを感じると話した。

 「入社後まだ日が浅いので任された仕事がきたらその仕事をしっかりとこなすことに集中している。将来的には自分から仕事を見つけて製造するのが目標」と語るのはウッド加工部の三根 正幸さん。同じくウッド加工部の真子典久さんは、かつては営業職も経験したマルチプレーヤー。「営業の気持ちも製造の方々の気持ちもわかり板挟みに大変な時もあるが、店頭に並ぶパンフレットや自分が作ったものがお惣菜コーナーのトレーに並んでるとすごく嬉しい」と笑顔だ。

 1人ひとりが考え行動し目標をもって業務に向かっている。どの役職でも、お客様のオーダーメイドに応えられる商品を協力して意見を出し合って製造しているのだ。

取材後記  営業職は「プロデューサー」

 今回、この「サガスト!」を通して営業本部長の皆良田様をはじめ様々な方々と接することができました。オーダーメイドにはたくさんの工夫や労力が施されていることを知り、お客様の要望に応えるだけでなく、製造する人たちのことも最大限に考え、自分からお弁当箱をお客様に満足のいく形で提案するなどまさしく営業はプロデュースだと思いました。

 良い会社を創りましょう」という社訓通り、コミュニケーションがよく取れておりそれぞれの立場の人が意見を出し合いお客様の要望にあったお弁当箱に近づけるように工夫して造るところも魅力的でした。

 お忙しい中今回の取材に応じてくださった九州パール紙工の皆良田様、見学時にご対応いただいた皆様、本当にありがとうございました。

(文責:西九州大学1年 福元百花)

会社概要

こだわりのオーダーメイドパッケージ。その仕事はまさにプロデューサー。

株式会社九州パール紙工は、紙・ウッド容器製造販売、包装資材販売、クレンリネス関連製品販売を行うパッケージメーカー。
弁当容器やおせちの重箱などの食品関連のパッケージ企画から製造、管理、配送までを行う。スーパー、仕出し屋、結婚式場など食に関わる様々な分野の関連商材を取り扱い、1日20種類、1年1500種類にも及ぶ商品を製造。多種多様化するニーズ・小ロット生産に対応している。

事業者名 株式会社九州パール紙工
設立 1966年10月1日
代表者 坂本 正光
電話番号 0952-66-1371
事業所・支店

唐津営業所、福岡営業所、大牟田営業所、北九州営業所

大分営業所、長崎営業所、熊本営業所

鹿児島営業所、久留米営業所、モダンバック鹿児島店

山口営業所

本社所在地 佐賀県小城市牛津町大字柿樋瀬468
ホームページ

http://www.kyusyu-pearl.co.jp/

株式会社EWMファクトリー

2017/10/10

地方と未来を繋ぎ、これからの日本と世界
そして未来を創る会社

大きな変革期を迎えた現代で、ITは何ができるのか。何だってできる。
だからこそどう使うかで大きな差ができる時代になっている。取り入れやすく使いやすいITを提供することで、日本のさらなる飛躍を目指して。

世の中が変わるきっかけを作る

 友納社長が初めてインターネットに触れたのは1993年、IBMに務めていた頃。当時はまだ企業にホームページすら無く、研究所でのみインターネットが使用できるような時代。1994年、長野オリンピック(1998年)のスポンサーとして大会のシステム管理の責任者として関わることになったとき、4年後には今よりずっとインターネット技術は進んでいるのだからにウェブより情報を発信すべきだと考え、当時開催されていたリレハンメル五輪の大会情報をウェブで配信するデモを行い、社内を説得した。

 果たして、長野オリンピックのウェブサイトは6億3500万ヒットを記録し、それまでのスポーツイベントのホームページの最高ヒット数としてギネスブックに掲載。一部研究者の持ち物だったインターネットが、TVや新聞と並ぶ新しいメディアとなった印象的な出来事だった。ITは社会と繋がり世の中を動かすツールとなると考え「世の中が変わるきっかけとなり、一歩進んだ時代になるのでは」とワクワクした。

何を作るかではない、いかに使うかだ。

 株式会社EWMファクトリーは企業・公共機関のwebサイト・イベントサイトの構築・運営を行う企業であり、これまでに洞爺湖サミットや来る東京オリンピックの事務局WEBサイトの運営など国際的な規模のWEBサイトを手がけている。

 そうした主幹事業の一方で、ITをいかに使うかに焦点を置き、それぞれの業界における先駆的な活用の手法を提示することで、IT導入のハードルを下げることに成功している。

 その1つが、プロアマを問わずもっと多くの人にものづくりを気軽に楽しんでほしいとの思いから、『IT×カフェ』として佐賀市にオープンした『こねくり家』というカフェ。「IT×○○」の実験場でもある。

 こうした取り組みの根幹にあるのは、ITはツールであるという考えだ。優れたソフトや端末を作り出すこと以上に、ITを使っていかに人の生活を豊かにするかが大切だと語る。

難しいからこそ意義がある。

 都会の仕事を地方で制作する、いわゆるニアショアスタイルは今でこそ珍しくなくなってきた。

 しかし、10年前に友納社長が佐賀の有識者に持ちかけたときは、「とても意義があるしやりたいけれど、佐賀にIT業界の人は多くないし難しい」という反応。ならばやってやろうと、火がついた。

 東京で受注した仕事の一部を佐賀のチームが制作する方法で、徐々に佐賀チームのスキルアップを図った。10数年かけて今では佐賀のメンバーが官公庁相手に企画提案をするまでに成長した。佐賀は土地柄か生真面目で地道な作業を得意とするメンバーも多い。

 高いクリエイティブ力や突飛なアイデアがITのイメージとして定着しているが、友納社長はむしろ多様性を重視する。一部の突き抜けたクリエイターだけではなく、様々なバックグラウンドを持つ者同士が互いに刺激し合うことで東京の大型案件を進める意義を周囲に示しているのだ。

地方で働くということ

 現代は大きな変革期を迎えている。AIの出現により人間の仕事の多くは、近い将来取って代わられるようになると言われている。しかし、友納社長は言う。AIにできる仕事はAIにさせて、人間はよりクリエイティブな仕事や、総合的な考え、決断をする方にシフトしていけばいいのだ、と。人間はそもそもクリエイティブな生き物だ。しかし、ルールや「答えらしいもの」に縛られて柔軟な思考を失ってしまう。

 現代は既に、答えへの効率性を求める社会から、答えそのものを探す社会に変わっているのだ。多様な人材が様々なトライアルの中から答えを見つけていく時代。そもそも正解がないのだから小さな試行錯誤をすれば良い、と友納社長は楽しそうに語った。

サガストEyes 「自分の子供を入れたくなる会社を目指して」

 「社員が自分の子供を入れたくなる会社にしていきたい」と語る友納社長。

 自分がその仕事をやる意義を感じながら働くことができ、自らの成長を実感できたり、自己実現につながる会社でありたい。かつて勤務したIBMもそうだが、長く続いている企業には親子両方勤めていることも多いのだとか。

 生産人口の確保は社会の課題だ。悲観的に捉えがちな課題だが、例えば、エネルギッシュに活動する定年後の世代の経験と知識で地方の若者を支えるような仕組みがあってもいい。

 会社としては労働者人口が減少しつつある現代だからこそ、一人に長く働いてもらうこと。そのための環境づくりこそ社長の仕事だ。企業のイメージとして、社長が一番上、次に重要な役職、その下に一般社員がいるピラミッドが一般的だが、EWMファクトリーは違う。逆三角形を理想として、若いメンバーが闊達に仕事ができるような環境を上司達が整えるべきだ、社長は一番下でいいんだ、と友納社長は笑う。

取材後記  企業の繁栄は社員の幸せと見つけたり。

 私の高校の同級生の約半数が就職・進学先として都会を選び、佐賀を出ていきました。

 大学の講義では50年後には現在の仕事の約半数はAIに取って代わられる時代だと聞いて、もしかしたら私達が今必死に学んでいるのも無駄になるのかも知れないと不安になったこともありました。「知識を詰め込むだけの作業を学習と呼ぶ時代はもう終わる。その知識をいかに使いこなせるかに焦点が当てられる」という友納社長の言葉は日本の未来を見据えていました。

 私が取材を終えて一番最初に思ったことは、「友納社長のもとで働ける社員は幸せだ」ということ。社員にできるだけ思うままに、幸せに働いてもらうことが労働者の確保と、クリエイティブな発想、つまり企業の繁栄に繋がるという友納社長の思想。EWMファクトリーのような会社がもっと増えたら良いと思います。

(文責:西九州大学1年 栃原磨衣)

会社概要

「IT×〇〇」で佐賀で全国、世界、そして未来を創る

 株式会社EWMファクトリーは、Webインテグレーションを軸として行政や企業、地域社会の議題解決を行うソリューションカンパニー。東京と国内拠点(佐賀・福島)を結ぶニアショアスタイルで、Webマーケティングや広報企画、デザインからシステム開発、セキュリティサービスまで総合的なICTソリューションを一貫した自社体制で提供している。「ITの利活用によって、地元の佐賀をはじめ、九州地域を、そして、日本を元気にしたい」という思いから、地域の雇用創出とIT人材の育成にも積極的に取り組んでいる。
佐賀市の街なか再生計画事業の一環として、昔ながらの町並みが残る佐賀市柳町で、古民家をリノベーションしたモノづくりの家「こねくり家」を2015年2月にオープン。また、森の中にあるスポーツ合宿施設「CloudCamp」の運営、ドローンを活用した空撮・保守サービスの提供も行っている。

事業者名 株式会社EWMファクトリー
代表者 友納 健一郎
電話番号 0952-41-2780
本社所在地 佐賀県佐賀市天神3-15-1 アイ・フォレストビル2階

ホームページ

http://www.ewmfactory.jp/

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