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認定NPO法人地球市民の会

「幸せの種の宅配便」
世界中の全てのものの幸せを感じられる社会づくりのために

 経済的に豊かである先進国でさえ、学校に行けない子どもがいたり、教育や職業機会や、十分な食料や医療、安心できる住居が得られなかったりする。また、自然災害などのために困っている人などもたくさんいる。

 認定NPO 法人地球市民の会は、課題解決のために、地元の方々と一緒に活動する団体だ。人と人との繋がりを創造して活動している。

幸せの種を世界中に広め

 認定NPO法人地球市民の会は、「全人類の平和なくして国家の平和も個人の真の幸福もあり得ない」という理念のもと故・古賀武夫氏によって1983年に設立された。国内外問わず各地域で国際交流や国際協力、地球共感教育や地域づくりなど様々な活動を行っている。

 例えば、ミャンマーでは循環型社会を創造するプロジェクト。農薬の大量散布による農業従事者の健康被害をなくし食の安全の確保と付加価値のある農産物を販売することによる収入増を目指し、農薬や化学肥料を使わない循環型農業の普及に尽力している。

 また、国内の事業では2012年からは「夏休みふるさとステイ」があり、毎年、福岡・佐賀県内の小学生が佐賀市の山間地域を訪れて自然体験や地域の方々と交流を行っている。

「日本人はバナナか!」

 認定NPO法人 地球市民の会の活動の原点は、あるタイでの出来事だった。欧米の方針にばかり気をとられアジアの現状に目を向けなかったバブル経済に湧く日本を思い、「日本人はバナナか!」という言葉が関係者に投げかけられた。見かけは黄色人種でも、中身は欧米の白い実のようだ、という意味だ。

 そこで1986年にタイを訪れ、そこで出会ったのは、生活の貧しさや教育の惨状の一方、子どもたちの屈託のない笑顔や心の豊かさだった。世界中からたくさんの精神的な応援と物質的な支援を預かって、困っていたり、悲しんでいる人に届けることで、誰かの幸せを自分の幸せのように感じられる人を増やしたい。
この時の思いが、「幸せの種の宅配便」として、日本もアジアでも困っていたり、つらかったり、悲しかったりする人たちに幸せの種を届ける地球市民の会の大切なミッションになった。

 この宅配便はお金を得ることが利益ではなく、世界中の全ての人の幸せを感じられることが利益だ。経済的な利益より貴重で、全世界の幸せのための支援活動、国際交流活動を実践するきっかけを作るものだ。

 「人権とは、人を幸せにする権利」「させていただく支援、させていただく協力」「人間は誰しも同じ」という古賀氏の3つの語録。同じアジア人、地球人だからこそ、あらゆる課題を“お互い様の精神”で、”我がこと”の様に思って解決しようという思いがこめられている。

佐賀だからできること、やる価値があること

 現在、事務局長を務める岩永清邦さん。
 1983年に佐賀県鹿島市生まれ。高校卒業後、福岡の大学に通うごく普通の大学生だった岩永さんは、大学卒業後、青年海外協力隊として中国に派遣されたことが転機になる。

 大学卒業を控え、どんな仕事でも、適応能力やコミュニケーション能力が求められると考えた岩永さん。そうしたスキルを自分の知らない土地でもがきながら修得したいと考え、協力隊を選んだ。中国では主に野球を現地の子どもたちに指導するのが役目だったが、岩永さんが目の当たりにしたのは現地の人々の「地域愛」「家族愛」の深さだった。

 海外に出たことで得た地元佐賀の「コミュニティの力」に目を向けるきっかけ。様々な情報が集まり常に更新されていく都会のスピード感や規模は魅力的だろう。しかし、佐賀だからこそやる価値があることや、佐賀だからこそできることがあると考え、帰国後はふるさと佐賀に戻った。

異文化×異文化=化学反応

 2018年、設立35年目を迎えた地球市民の会。これまでに着実な積み上げにより行政や各企業からの確かな信頼と社会的地位を得ることができている。こうした信頼関係は新しい取組を始めるときに大きなプラスになる。実は、岩永さんと地球市民の会との繋がりも既に中国での活動中からあった。野球用のユニフォームを提供してくれたのが同団体であった。佐賀に根付いて地域貢献活動を実施しているという認識があり、帰国後に同団体の一員となった。

 現在の活動の軸は、佐賀の地で国際交流を進めて行くことだ。異文化と異文化が交わることによって、これまでになかった何かが創造される「化学反応」がたくさん生まれる場を作りたいと考えている。
佐賀の魅力は?の問いに、岩永さんは「『人』です」ときっぱり。会いたい人に会える距離の近さ、チャレンジを応援する温かい土壌がある。

 「今後は、子どもの支援や防災の分野に注力をしていきたい。そして佐賀を出なくても、魅力的な仕事に出会えたり、起業ができる土壌を作りたい」と意気込む岩永さん。自身も一家の大黒柱として家族を養いながら、まさにそのモデルになろうとしている。

サガストEyes 「佐賀インターナショナル・ゲストハウスHAGAKURE」

 地球市民の会事務局長の他に、「佐賀インターナショナル・ゲストハウスHAGAKURE」の社長、公益財団法人 佐賀未来創造基金の理事など、複数の役目を兼任する岩永さん。様々な役目を担う上で大切にしていることは、自分に何をしてもらえるかという姿勢ではなく、自分が人のために何ができるかを考えて行動することと話す。

 帰国後、佐賀で携わった仕事の中でも特に思い出深いものとして、ゲストハウスHAGAKUREの立ち上げがある。

 ゲストハウスHAGAKUREは2017年春にオープンした佐賀県初のドミトリー型のゲストハウス。1階はアルコールも提供できるバー兼コミュニティスペースになっており、佐賀に滞在する海外からのお客様や、近隣の方々、岩永さんと同じように地域活性に奔走する方々が集い賑やかに語らっている。
ゲストハウスの設立に際し、佐賀県内の経営者含めて数多くの方々の出資や寄付があった。応援してくれた方々の思いをしっかり受けて、佐賀のためによりよい集いの場にしていきたい。“自分が人のために何ができるか”、今の活動の原動力がここにある。

取材後記  幸せの価値観

 前に 私が持っていた幸福に関する価値観とは個人の幸せを追求して、最大の快楽を手に入れ、平穏無事に暮らす事だった。もちろん誰でも自由に個人の幸せを追求しているはずだ。だが、幸福というのはなんだろうか、ずっと考えていた。実は、この世界で幸福の本質を知っている人は何人いるだろうか。今の私は以前思っていたよりもっと大きな幸せを見いだした。他人のために尽くせば、自分も幸せになるはずだ。出会いは奇跡だ。支援者も困難な方々も「縁」を大切にし、一億一心お互いに協力すれば、偉大なことができるだろう。皆さん、地球市民の会と一緒に幸せの種を、世界中に広めませんか?

(西九州大学 グェン・ティ・ランチャン / 西九州大学 レ・ティ・ラン・フォン)

会社概要

他の人の幸せを自分の幸せとして感じられる人=地球市民となること

 国際交流・国際協力活動を通じて、世界の平和と親善に貢献し、あわせて地域社会の向上発展に寄与することを目的として佐賀で活動している。

 国際協力はタイ、スリランカの奨学金を通した教育支援、ミャンマーの村落開発・農業支援・教育支援・環境保全のそれぞれの事業を実施している。また、国際交流事業としてホームステイ事業や各種受け入れ事業も実施している。

 日本国内では中山間地の過疎にある集落での開発事業を実施しており、海外と国内の同時進行的なプロジェクトを実施している。キーワードは「循環型共生社会」。参加と自立発展による実現を目指している。

事業者名 認定NPO法人地球市民の会
代表者 山口 久臣
電話番号 0952-24-3334
本社所在地 佐賀県佐賀市高木町3-10

ホームページ

http://www.terrapeople.or.jp/

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