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特定非営利活動法人灯す屋

ウチとソトを繋ぎ、将来まで続く有田のまちへ

 

 何十年も使われていない空き物件の利活用やマッチング、移住者の支援や後継者の育成支援、「うちやま百貨店」の企画・運営、「ちゃわん最中」の企画・販売など。NPO法人灯す屋の活動は多岐にわたっているが、そこには“まちの未来に、あかりを灯す”というキーワードをもとに、ウチとソトをつなぐ人の姿がある。

 

有田の未来に明かりを灯したい

写真:公式ホームページより

 

 空き物件の利活用推進、移住・定住支援などを通して、“有田町に住みたい”“住み続けたい”と思ってもらえる場所になるように、まちの未来に明かりを灯すまちづくりをしているNPO法人灯す屋。

 空き家活用や移住については社会的な関心も高まってきているものの、まずは何から手を付けたらいいのか分からないという方も多い。そうした方々に対して、灯す屋は現地コミュニティや不動産業者、建築士、行政書士などの専門家とのネットワークを生かして、相談から解決までワンストップでサポートをしている。

 また、有田町まちづくり課のサテライトオフィス「まちのオフィス春陽堂」に、空き家・移住の相談窓口を開設し、行政とも連携している。

 

ターニングポイント

 

 代表理事の佐々木元康さんは、最初から有田が好きだったわけではない。大学進学を機に上京し、大手製薬会社の研究者として都心で勤務していた佐々木さんにとって、ふるさとである有田はむしろコンプレックスでもあったという。焼き物は時代遅れの、古くさい趣味くらいにしか思っていなかった。

 そんな佐々木さんに転機が訪れたのが、2011年3月の東日本大震災だった。友人とボランティアチームを立ち上げ、毎月被災地に向かった。現地で、悲惨な光景にも負けず立ち上がろうとする地元の方々の熱意とふるさとを思う気持ちに触れ、我を顧みた佐々木さんの心に変化が生じた。「自分も有田で何かできないだろうか。」そう思った佐々木さんは、7年半勤務した製薬会社を辞め、地域おこし協力隊としてUターンすることを決意した。

 

有田町のソトとウチの”つなぎ役”として

※写真:「MEETUP!SAGA」公式Facebookページより

 

 佐々木さんの役割の1つは、空き家を再利用する際の問題を明確にしていき、空き家の活用や移住を考えている人へ橋渡しをする“つなぎ役”だ。

 「空き家が欲しいという人と売りたいという人のマッチングが重要。その中で空き家が欲しいという人の理想などがあるから、上手く機会が合うことは難しい」と話す。

 しかし仮にうまく物件とマッチングしたとしても地域に馴染んで生活できるかどうかが重要。

 そのために、佐賀県内への移住希望・移住者、地域住民が参加する交流会「MEETUP!SAGA」等、様々な移住者支援事業を行っている。

 

未来に向けて何かを少しずつ

写真:公式ホームページより

 

 「今すぐは成果が見えてこないかもしれないけど、10年後、20年後にいまの自分たちのように『まちの暮らしを良くしたい』と思って活動する人が集まる場が残っていればいい。自分たちがこういう活動をしていくことによって、外から色んな新しい人に来て欲しいし、今、有田に住んでいる人たちが将来もずっと有田町に住み続けたいと思えるような町にしたい。そして、このまちが持続的に将来までちゃんと続いていくような活動をしていきたい」という思いをもつ佐々木さん。

 有田町のウチとソトのつなぎ役として。有田がもっと“開かれた町”になっていくようにこれからも活動していく。

 

サガストEyes 「二十数年前に消えてしまった茶わん最中を復活!」

 

 有田町には二十数年前、「茶わん最中」という銘菓があった。だが、製造販売を行っていた店が閉店となり、同時に茶わん最中もその姿を消してしまった。その茶わん最中を、灯す屋でリニューアルし復活させた。リニューアルした「ちゃわん最中」は、有田焼の蓋付き茶碗の形を模した最中で、餡を詰めるだけでなく、アイスを入れたり、フルーツや白玉を添えたりしてアレンジを加えて楽しむこともできる。贈り物や手土産、お中元やお歳暮におすすめの商品だ。

 「有田は焼き物の町というイメージがあるから、焼き物が好きな人や作り手の人たちはよく訪れる町ではあるが、そうじゃない人たちがなかなか関わらない町。それを少しでも変えたい。この茶わん最中やイベントを通して有田町に様々な人々が訪れ、もっといろんな人が有田町に関わってもらいたい。そして、おもしろい町だなと感じてほしい」と話す。

 

取材後記 まちの未来のために

 

 町のために何かしたいと思っている人はたくさんいるかもしれないけど、佐々木さんのように自ら行動し、少しずつ町を変えていき、それを形にしている人は少ないのではないかと感じました。使わなくなった空き家を壊すのではなく、リノベーションしてまた再利用したり、空き店舗を利用してイベントを開催したり、新しい企画や販売をするなど、町のために様々な活動をしていくことがどれだけ大変で難しいことなのかを学びました。また、イベント時の賑わいがいつか日常的な景色になるといいなと思いました。私は特に、“すぐには成果が見えないかもしれないけど、10年後、20年後に形として残っていればいい”と佐々木さんが取材時に言っていた言葉がとても印象に残っています。すぐに成果が見えなくても、何かを少しずつやっていくことで、それが将来の町のためになっていくんだなと実際に話を聞いて思いました。

 今回のように企業の方から実際に話を聞き、取材をして記事を書くことは初めてのことで、とても貴重な体験でした。お忙しい中取材に応じてくださり、本当にありがとうございました。

(西九州大学 健康栄養学部1年 百島舞香)

 

会社概要

 

有田町のために今すべきこと

 灯す屋は、空き家・空き店舗をワンストップでサポートしたり、不動産業者と一緒に空き物件を見学するツアーを開催したり、有田町の空き店舗の活用を目的とした「うちやま百貨店」の企画・運営をしている。その他、移住支援として交流イベント「MEETUP!SAGA」の企画・運営、茶わん最中の企画・販売、高校生や大学生が地域と関わる活動の教育支援を行い、有田の将来のために様々な活動をしている。

 
事業者名 非営利活動法人灯す屋
代表者 佐々木 元康
電話番号 0955-29-8929
本社所在地

佐賀県西松浦郡有田町大樽2-3-21

ホームページ

https://tomosuya.com/

 

 

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